23 Nov 2016



個展

 いよいよ明日から、始まります。表参道ヒルズ同潤館にある、Galerie 412 にて開催です。

 今回は今までのイラストレーションの仕事から、小説の挿絵とイギリスでの雑誌の仕事を中心に、ご覧いただきます。

 ↑は、庄野潤三先生の連載に描かせていただいた、モノクロームの挿絵。最近好んで使う黒のフレームに、アイスクリームのような3色のマットを使った。新しい見せ方というか、絵がより生きるようにと考えたものです。




 同じ頃、やはり毎月描いていた、英・Country Living の挿絵もご覧いただきます。

 「連載」というのは、自分を鍛えるありがたい仕事です。とにもかくにも毎月締め切りまでに仕上げなくてはいけない。やってるときは夢中だからその価値の半分くらいしか気づかないけれど、終えて長い年月経って、幸運だったなと思います。



 これは単発の依頼。British Airways の機内誌に描いた水彩です。原画を展示するといつも人気なので、昨年思い切ってプリントの額装画に仕立てました。軽やかな水彩に、この黒といぶし金の重さのある特注の額が、妙にしっくりくる。不思議です。

 前に和田誠さんが、「イラスト」とは絶対言いたくないと仰っていたのを読んだ。手を挙げて、「センセイ、私もです!」と言いたくなった。和田さんは、「イラスト」って「パンスト」みたいでイヤだというようなことも仰っていた。「センセイ、私もです!」です。

 私の小さなイラストレーション、どうかご都合が合いましたら、ぜひ見に来てください。デモンストレーションは、2日目の25日から行います。


   会場: Galerie 412

        渋谷区神宮前 4-12-10
        表参道ヒルズ同潤館 302 
                    TEL/FAX: 03-5410-0388

   会期: 2016年11月24日(木)― 29日(火)

   時間: 13:00 - 19:00 (最終日は 17:00 まで)

   河田在廊日: 24日、25日、26日、27日、29日


 しかし、ほんとに雪が降るのでしょうか?
 

15 Nov 2016



11月のレッスン

 Hiro's Art Class では毎年この時期、クリスマスや新年に向けての作品作りをします。今年は11月にクリスマスの室内を華やかにするバンティング(三角旗の飾り)をウィリアム・モリスの壁紙で、12月には、'Art Journal' 用スケッチブックの表紙をコラージュで作りたいと思っています。どちらも自分が使いたい、作りたい、という発想から。

 よく、以前にやったレッスンをもう一度やってくださいとリクエストを頂き、たいへんありがたく思います。ところが我儘な性分で、今までやったことのない何かを私は作ってみたい。そのほうが、自分の気持ちが乗って、より愉しいレッスンを準備できますから。もし似たものを作るのであっても、前とは別のもの、バージョンアップした、もっと今の自分が欲しているものを・・・などと、尊大にもこの講師は思っているらしいのです。

 幸いプライベートの小さなレッスンですから、そのへん、すごく臨機応変です。今回も、こちらの事情でサンプルづくりがすっかり遅れてしまいました。しかも作ってみると、思いのほか時間がかかることを知り、時間内に水彩のレッスンまでは難しいことが昨日になってわかった。となったら少しでも荷物が軽いほうがいいですよね。急いでみんなに再BCC。「水彩はデモンストレーションのみとなりました!」とお伝えしたところ。

 でもペンとインクの書き文字は、行います。文字のバンティングも作りたいから。古い文字やページデザインを集めた、コピーライトフリーの資料をあさり、拡大して資料を作りました。コラージュにしても生きる、味わい深いクラフト紙にプリントしたものをキットに加えます。
 



 クリスマスの小物づくりは、心がウキウキします。昨日のBGMはドビュッシーの「子供の領分」と、ラヴェルの「マ・メール・ロワ」(マザーグース)。テンション上がりました。ご参加の皆さん、お愉しみに♪


13 Nov 2016



挿し絵と表紙画

 この間出演させてもらった、三島のFMラジオの番組で、パーソナリティーの太田景子さんから、「なぜイラストレーターになったのか」という質問を受けました。

 うんと小さなころから、覚えている限りでは3歳くらいからずっと、紙と鉛筆さえあれば絵を描いていました。どうしたらなれるかなんて全くわからないまま、漠然と「絵を描く人になりたい」と思っていたのは確かです。

 ティーンエイジャーの頃、大橋歩さんの本に出合ったのは大きかった。『トマトジュース』という本。当時すでにイラストレーターとして大活躍の大橋さんによる、自伝のような本でした。ものすごく率直な内容で、それを読んだのが、初めてこの仕事を意識するきっかけになりました。

 大橋さんの真似をして、クレヨンで絵を描いたりしてみたけれど、私にはどうもしっくりこない。透明水彩に出合うまで、油絵、パステル、色鉛筆、リキテックス、カラーインクと、日本画以外はなんでもやってみた。日本画も実は画材までは用意したんだけど、結局手を付けずじまいでした。

 11月24日から、表参道ヒルズ同潤館にある Galerie 412 で開催する個展では、雑誌や書籍での仕事を少しご覧いただきたいと思っています。大作はありません。体格と同じに、小さな絵ばかり。ああ、イラストレーターになってよかったな、と思えた作品を集めるつもりです。

 「イラストレーター」という言葉を何度も使っておきながら、いまさら言うのもナンですが、私はかなり不器用なタイプのイラストレーターでした。依頼主に冒険心があり、かつフトコロが深い場合にのみ、かろうじてうまくいくタイプじゃないかと、けっしてえらそーに言えることじゃないですが、自覚しています。

 この35年くらいの間にいろいろやらせていただきましたが、今回DMに使わせてもらった、庄野潤三先生のお作品への挿絵。このシリーズはこんな私にとって、まるで奇跡のように有難いお仕事でした。まず、毎回お原稿が届くのが愉しみ。ラフの提出も無用。編集者さんからもデザイナーさんからも、好きなようにのびのびと描かせてもらえた。そして先生と奥さまの感想を伺うのは、この上ない幸せでした。

 この葉書きは入稿前に、庄野夫人にご覧いただきました。大変喜んでくださり、温かいお心いっぱいのお返事をお電話とお手紙で頂戴し、また当時の感激がよみがえる思いがしています。

 同じことが、英 COUNTRY LIVING の仕事にも言えます。こちらはかろうじてラフは必要でしたが、原稿を読んだら、やはり描きたいテーマは自分で自由に選べた。11年もの間、飽きずに(飽きられずに?)愉しく続けられたのは、ひとえに編集部とデザイナーたちのおおらかさあってのこと。

 今回の展覧会では、この2つの仕事を中心に、中島京子さんの文芸誌連載挿絵や、英国航空機内誌に描いた作品、『お砂糖とスパイス』からも。それに最近額装に力を入れているプリント画も展示します。去年ご覧にならなかった方にも観てほしいので、昨年の水彩コラージュも再び。

 先日の三島展で大好評だった、「プチ画室」も愉しんで頂けたらうれしいです。

  
   会場: Galerie 412

        渋谷区神宮前 4-12-10
        表参道ヒルズ同潤館 302 
                 TEL/FAX: 03-5410-0388

   会期: 2016年11月24日(木)― 29日(火)

   時間: 13:00 - 19:00 (最終日は 17:00 まで)

   河田在廊日: 24日、25日、26日、27日、29日


 28日以外は出勤する予定でおります。クリスマス前の表参道に、ぜひ足をお運びください。      
                   



祭りのあとに、また祭り

 夢のようでした。賑やかで、愉しい愉しいグループ展が終わり、もう5日が経とうとしています。お時間を作ってご来場くださった皆さまに、心からお礼を申し上げます。ありがとうございました。

 また Gallery PLAZA のご担当、Mさまには、きめ細かいサポートをしていただきました。あらためて感謝です。

 多くのお客さまにご覧いただき、芳名帳にお名前を残してくださった方が、初日だけでも100名さま以上! メンバーみんなで、びっくり&大喜びでした。

 それぞれの個性が表れたさまざまな作品に、共感の言葉をたくさん頂きました。自分のことを全く知らない誰かが作品を愉しんでくれて、明るい表情で会場を後にする。どのメンバーも、ずっしり手応えを感じたことと思います。

 次回は1年半後を予定しています。せっかく季節のある国に住んでいるのですから、秋と春、交互に巡ってくるように予定を組んでいるんです。

 東京の目白クラスは、来年の3月に銀座ACギャラリーにて開催。皆さんそろそろアイデアを絞りこんでいる頃でしょうか? 

 おっとその前に、です。自分の個展があります。会場は表参道ヒルズの同潤館にある、Galerie 412。昨年の初夏以来の開催です。

 今回お客さまの質問に答えながら、会場で行った水彩デモンストレーションが好評でした。一発勝負で描くのでかなりスリリングですが、それも含めて愉しみました。INSTAGRAM に動画をUP しています。




 調子に乗って、表参道でもやっちゃおうかな。在廊日は追ってお知らせいたします。ぜひ、観にいらしてください♪


6 Nov 2016



会場便り

 賑やかな搬入から、賑やかな毎日へ。あっという間に3日目が終了しました。多くのお客さまにおいでいただき、感謝感謝の3日間でした。

 丁寧にご覧いただきながら、こんな展覧会は初めて、とか、自分も何かを始めたくなった、などとありがたいご感想をもらえると、こちらも勇気と元気を頂きます。

 今日は都内からのお客さまが、何人も。遠くからありがとうございました。

 よく訊かれるのが、どんな細筆で描いているか。使っている筆をお見せすると、皆さん一様に驚かれる。それほど極細ではないので。なので、水彩のデモンストレーションも好評です。

 今回仕事が忙しくて、残念ながら出品がかなわなかったM子さんが、遊びに来てくれた。HACのことを「単なるお稽古事ではない」と言ってくれたのには、なんだかじんときてしまいました。

 後半もよろしくお願いします。カワダ在廊日は、本日6日と8日の最終日。お待ちしています!

 お車でおいでの方は、市営駐車場か、広小路寄りの「本町パーキングTIMES」にとめてください。1時間までですとチケットが出ますので♪


   会場: Gallery PLAZA (みしまプラザホテル)

   日時: 2016年11月3日(木・祝)― 11月8日(火)
        10:00 ― 18:00 (最終日は17:00まで)




 このコーナーもやってよかった。「ひとり5枚ね!」を合言葉に、みんなで作ったポストカードの集合作品。

3 Nov 2016



沼津クラスグループ展

 今日は午後から三島の Gallery PLAZA にて搬入作業。飾りつけ完了!です。メンバーがテキパキと作業してくださり、きれいに会場が仕上がりました。私だけ、自分のコーナーがちっとも出来上がらず居残りでしたが、それも無事終え、明日の初日を控えてほっとした気持ちです。

 初めての会場。飾りつけに興味をもって覗いてくださるお客さまが何人もいらして、麻布十番で個展を開いていた頃のことを思い出しました。ギャラリー東京映像もまた、通りに面したガラス張りのギャラリーで、たまたま通りかかった方とのありがたいご縁がいくつも生まれました。

 明日、というか、もう今日ですね。3日は歩行者天国だそうで、すごい人出が予想されます。お車でおいでの方は駐車場探しに難儀するかも。どうかお気を付けください。


   会場: Gallery PLAZA (みしまプラザホテル)

   日時: 2016年11月3日(木・祝)― 11月8日(火)
        10:00 ― 18:00 (最終日は17:00まで)


 カワダは7日以外、毎日在廊の予定です。簡単なデモンストレーションなども、お見せしたいと思っているところです。愉しい作品がいっぱいです。メンバーみんなで、お目にかかれますのを愉しみにしております♪