31 Jan 2016




プチ・D I Y

 寒い曇り空で、家の中に縮こまっていたら、眠くなって眠くなってどうしようもなくなった。ひと眠りする代わりに、ホームセンターへ行くことにした。よし、行こう!と思ったら、もやもや靄みたいに立ち込めていた眠気も、きれいに晴れて消えていた。

 私の元気のもとランキングでは、おせんべいを食べることと、ホームセンターへ行くこと、この両力士がいつも上位で、花道の奥、出番を待っているのです。

 ホームセンターに行ったら、帰ってきてすることはただひとつ。「D I Y」です。昨日は古い仕事机の上に、白く塗装されたベニヤ板を寸法にカットし、角にやすりを掛け、真鍮の細い釘で打ち付けて貼る、というのをやった。もうずっと前から先延ばしにしていたアイデア。見違えるような明るい机になった。引き出しの取っ手の部分を白くペイントしたら、デザイン的にも完璧かな。これで制作途中を自然光で撮影できる。画像をINSTAGRAMにもUPできるというものです。(と言うか、さきほどさっそくUPしましたので、よかったらご覧ください。)

 釘を小さなハンマーで打ち付けていたら、そのトントンというリズムと共に、幸せエネルギーが湧いてきた。忌野清志郎の「ナニワ・サリバン・ショー」という映画の中で、ゆずの片方の人(お客役)が、もう片方の人(お好み焼き屋の主人役)に、「最近テンション上がらなくってさー」と愚痴るシーンを思い出した。「テンション上げるには楽器でしょう」と言って、お好み焼き屋の主人はどこからともなく現れたタンバリンを、お客に投げ渡す。お客役の方がそれを叩きながら「イー、イー、イー・・・♪」と清志郎の「キモちE」を歌いだす。速攻でテンション上がり切り、清志郎のライブに飛び入りするという設定。昨日の私のトンカチはまさにそのタンバリンでした。

 机ヨーシ。あとは、「筆置き」です。バルサ材の細いのを一本買ってきた。それをカットして木工用ボンドで接着し、上の写真のような筆置きを作りました。イギリスの友人で画家のミリアムがやっていたのの真似で、彼女は黒く塗っていた。計算もせずにカットしたから、溝が2本。もう1本欲しい。また元気のもとへ出掛ける口実ができました。

 

28 Jan 2016




ロンドンのお土産

 1月は外国からの一時帰国や旅行の友人や親類が3組も! 珍しい話、珍しいお土産、寒さも吹き飛ぶ、愉快な食事会が続きました。

 この不思議なデザインのバッグはHさんから。よく観てください。背広の腕の部分をリサイクルしたバッグなんです。MADE IN ENGLAND の文字がキラリ! 持ち手の部分にはメジャーがぐるっと縫い付けられ、「イギリス流ユーモアをバッグにしたらこうなります」。すました顔でそう言っているような存在感です。

 ご存知の方も多いと思いますが、「セビロ」という日本語は、紳士服店の連なるロンドンの通り、ピカデリーサーカス近くの 'Savile Raw' (サヴィル・ロウ)が語源とのこと。

 私がピンもキリもないまぜに、イギリス文化をどんな風に愛しているか。それをHさんはよ~くご存じで、いつもこのような痒いところに手の届く(?)プレゼントをくださる。しかもこれは大好きなV&A博物館のミュージアムショップで見つけてくれたもの。感激で、まだタグが切り取れません。


25 Jan 2016




コラージュ・ワークショップ

 昨日は沼津市のギャラリーのある古書店、weekend books さんにて、開催中の手紙に関わる展示会のイベントとして、「貝ボタンと古い洋書のページで作るコラージュカード」と題したワークショップを行いました。

 急遽キットに盛り込んだトロワ・ド・ジュイの布地が大好評。私もコラージュの歴史や素材のこと、ロンドンのコックニーと貝ボタンのカンケイなどの雑学披露、・・・だけでなく、例によって話が脱線、そして迷走。オーナーの高松ご夫妻も気前よく会話に参入くださり、笑いの絶えない、リラックスした愉しいひとときでした。




 ワイワイ、ガヤガヤ制作するのは、レギュラーのクラスと同じですが、昨日は初めての方ばかり。制作はゆっくりゆっくり安全運転。




 そして2時間半後、雰囲気のある空間の中でこんなきれいな花が咲きました!


 
 

 寒い中のご参加、本当にありがとうございました。

 「綴る、春。-手紙まわりのあれこれ2」は、あさって27日まで開催です。素適なレターセット、カードや小物がまだまだあります。ぜひ weekend books をお訪ねください。
 

20 Jan 2016




手紙についての本、二冊

 一冊は、尊敬する庄野潤三先生の『インド綿の服』。生田のご自宅で起こる日々の出来事や思い出と、長女の夏子さんからの弾むようなお便りとが、時間の海原で隣り合って遠泳を愉しむ仲の良い水泳選手みたいに、行きつ戻りつ平行に進んでゆく。

 「インド綿の・・・」というタイトルから、まず太陽の光を感じる。本の中には四季があるのに、そして中には厳しい苦難の日々も、サラッとではあるけれど語られているのに、なぜか悠々とした長い夏休みの麦わらの匂いがするこの一冊を、「最近パッとしなくてさ」、なんて思っている誰かに贈りたい。地面からの作物を渡すように、躊躇なくサッと差し出したい。

 ユーモアいっぱいの夏子さんの手紙には、日常のほんのちょっとした出来事が持つ面白さがキラキラ瞬いている。その小さな光を見逃さずに掬い取る夏子さんの、まるでローラ・インガルスの「母さん」のような働き者の両手で実感された日々の手触り。イギリス人の友人たちが、リスの手でも見るように不思議がったこの小さな自分の手にもそのスピリットが瞬時に伝わってきて、ヨシ、私も何か新しいことをやってみよう!と思えてくる。本を読んでそんな気持ちになることほど、幸福なことはありません。

 こんな風に、庄野先生の目を通して(届いた手紙は奥さまが声を出して読まれたそうなので、正確には耳を通して)本の中に描かれた手紙の数々に、読者はすっかりとりことなってしまうのです。

 もう一冊は昨年の秋に出版された『手紙のある暮らし』。庄野先生と須賀敦子さんの文学をこよなく愛する人生の先輩、Mさんからのプレゼントです。手紙書きを愉しむ様々な人々が紹介されているこの本の中に、Mさんのお嬢さまである須長理世さんも登場!(須長さんは軽井沢の北欧雑貨と家具のお店「ナチュール」のオーナーです。) 

 交際中だったご主人への自ら描かれた絵葉書や、ご家族であるMさんたちからのおしゃれで可愛くてあったかいカードが、6ページにも渡って紹介されています。Mさんのお心の豊かさはかねてから存じ上げていても、そうか、お母さんとしてもこんなに大きな方なんだと、あらためて感動しています。そしてその手紙を宝物にされている理世さんも、きっとMさんのように、これから大きな大きなお母さんになられてゆくのですね。

 矢野顕子さんの歌にもあったけれど、「手伝う」とは、「手は伝える」ということなのだと、あらためて感じるこの頃です。

 現在、沼津市の weekend books さんでは、手紙にまつわる展覧会、「綴る、春。―手紙まわりのあれこれ―」が開催中です。24日の日曜日には、ささやかながら私もワークショップを行います。詳しくは weekend books さんのブログをご覧ください。

 さて明日は、プラサヴェルデでレギュラーのクラスがあります。初参加の方、久々に 'Welcome back' の方もおいでで愉しみ。手紙っていいなーと思いながら、1月のテーマである、自分だけの切手を作ります。寒いけど心はぽかぽかと、愉快な時間を過ごしましょう。


19 Jan 2016




走りながら考える  

 「O型は走りながら考える」のだそうです。我ながら思い当たる事、多々。確かにいつも、気付けば飛び出しているのです。

 以前の Journal が、ソフトの不具合でエラー続き。寒い冬の夕方、なんとなく思い立って、専門用語と格闘しながら一気にこちらを立ち上げました。どこかに可笑しなほつれが無いよう、願いながらのUPです。

 このような形のブログは初めてで、機能も新鮮。少しずつ覚えてゆこう。前の Journal 同様、どうぞよろしくお願いします。